日日是好日 「お茶」が教えてくれた15のしあわせの読書感想文

わたしの本棚

茶道とは縁のない生活を送ってきましたが、この書籍を読んで茶道とはこんなにも奥深く繊細なものであることを知りました。
禅の教えがベースにあるということで、あまつさえ人生哲学そのものであるとも感じます。

一つ一つの所作も美しく、本作を読むと姿勢も良くなってきます。
生き方の指南書と言っても過言ではないでしょう。

本作は映画化もされており、映像のほうでも観てみたいと思いました。
今は亡き、樹木希林さんもでてらっしゃるから尚のことです。

季節のうつろいとともに行う茶道は、日々の暮らしを丁寧に生きているようで素敵だなと思いました。

本作を読めば、日々の暮らしぶりも変わると思います。
突然、当たり前の日常が当たり前でないことに気づいたとき、今ここにあることそのものがしあわせであることに感謝できるでしょう。

本作は、追われている日々から少し立ち止まって考えてみたい方には特にお薦めです。

是非、一服のお茶と和菓子とともに読んでいただけたらと思います。

日日是好日とは

タイトル 日日是好日
著者   森下 典子
刊行年  平成20年

あらすじ

お茶を習い始めて二十五年。
就職につまずき、いつも不安で自分の居場所を探し続けた日々。
失恋、父の死という悲しみのなかで、気がつけば、そばに「お茶」があった。
がんじがらめの決まりごとの向こうに、やがて見えてきた自由。
「ここにいるだけでよい」という心の安息。
雨が匂う、雨の一粒一粒が聴こえる・・・・・
季節を五感で味わう歓びとともに、「いま、生きている!」その感動を鮮やかに綴る。

日日是好日より

日日是好日とは

「日日是好日」は、表面上の文字通りには「毎日毎日が素晴らしい」という意味である。

そこから、毎日が良い日となるよう努めるべきだと述べているとする解釈や、さらに進んで、そもそも日々について良し悪しを考え一喜一憂することが誤りであり常に今この時が大切なのだ、あるいは、あるがままを良しとして受け入れるのだ、と述べているなどとする解釈がなされている。

Wikipediaより


『日日是好日』の書評ポイント

茶道とはなにかをおしえてくれる

茶道とは無縁の方にも茶道とはなにかをわかりやすく教えてくれる点を評価します。
本作を読めば、茶道がこんなにも奥深く繊細なものであることがわかり、日々の忙しさから自分を取り戻すのに適した習い事だなと思いました。

著者にいわせれば、茶道のほんの一部でしかないと言われるかもしれませんが、こんな世界があるということがわかるだけでも茶道を知らない者にとっては発見です。

個人的にはもっと若いころに出逢いたかった、と思うくらい。

禅の教えがベースにあるということ

本作に登場する季節の移ろいや掛け軸や茶器などの道具や和菓子といった一つ一つにも意味があります。
これらは禅の教えが基本にあるとか。

日々、忙しい現代人がお茶と向き合うことでしばし、自分に還る教えにであえることは最高の贅沢かもしれません。
禅の教えがベースにあり、自分自身を振り返ることができる点を評価します。

ざわめく心を落ち着かせたい時などに本作を読むと心がホッとします。

著者がお茶を通して自己成長につなげていく過程が面白い

おこがましいですが、著者が茶道を通して自己成長につなげていく姿に自分自身も投影させることができる点を評価します。

生きる道は違えど、誰もがオギャアと産まれたときから今日まで成長してきました。
あなたも色々なことがあったでしょう。

どんな小さなことでも一つの道を究め、成長し続けることは誰にでもできることではありません。
著者が茶道を地道に続け、成長していく過程がつぶさにわかって面白いです。

まとめ

人はつい過ぎた過去を悔やんだり、未来を憂えたりして気がいまに集中していないことが多いと思います。
本作では、いまここに集中するとどうなるかということまでがわかります。

ややこしいから間違える。
間違えまいとお点前に没頭した。
すると、何も思わず、考えない「真空」のような数秒がやってきた。
そのときすべてから切り離された気持ちよさを一瞬、感じた。

日日是好日より

わたしも妙齢になり、自分の人生に残されている時間を気にする年頃になりました。
だからこそ、本作のように「いま」という瞬間の連続を大切に生きていきたいのです。

そう、強く思うようになりました。
それにはどうすればよいか。

どうあればよいか。
そんな疑問が頭によぎります。

その答えの手がかりを本作で見つけました。

普段、煩わしいとさえ感じる雨降りの日も、一滴一滴の雨粒の美しさ、雨音のしらべに集中するとなんとも心地よい気持ちになれます。
そんなことを本作に改めて教えてもらいました。

子どもの頃には感じていたはずなのに大人になって失ってしまった感覚。

本作を読めば、当たり前の日常も当たり前でないということの再発見につながります。
わたしたちは既にいつもの日常のなかにあって心が安寧できる環境にあるのです。

茶道を通して、日常の過ごし方や捉え方といったことの大切さに気づかされ、心が安寧していく感覚を取り戻す点が本作の素晴らしさだと思います。

日常に忙殺され、自分の心と向き合う時間がない人こそ、今一度、立ち止まる必要性を感じます。
そのお供に本作はぴったりです。

著者の気づきを通して読者の気づきへと誘う点は著者の狙い通りであったかどうかは窺えませんが。

ふと立ち止まる必要性をあなたも感じたなら是非、本作を読むことをお薦めします。
忙しい日々のなかで見落としている、素晴らしい事象を見過ごさず、大切にすることができるようになるからです。

この世は美しいもので満ち溢れています。
それに気づくか、気づかないかはあなた次第。

よかったら著者のお茶の世界に浸ってみませんか。

あなたが過ごす日々が素晴らしいものとなることを願っています。

ここまで、お読みくださり、ありがとうございました。
あなたの日々が日日是好日でありますように。

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